IntuneのMDM自動登録で効率的なデバイス管理を実現する方法

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IntuneのMDM自動登録で効率的なデバイス管理を実現する方法

現代のビジネス環境では、従業員が使用するデバイスの一元管理が欠かせません。Microsoft Intuneを使用すれば、Windowsデバイスを効率的に管理し、セキュリティ対策を強化できます。手動でデバイスを登録するのは手間がかかりますが、MDM(モバイルデバイス管理)への自動登録を設定すれば、EntraIDに参加したデバイスが自動的にIntuneに登録されるため、管理がスムーズになります。

本記事では、IntuneのMDM自動登録で効率的なデバイス管理を実現する方法を詳しく解説します。

目次

MDM自動登録とは?

MDM自動登録(Mobile Device Management Auto Enrollment) は、WindowsデバイスをAzure Active Directory(EntraID)に参加させると、自動的にMicrosoft Intuneへデバイス登録を行う機能です。これにより、デバイス管理やセキュリティポリシーの適用が効率化され、IT管理者の手間が削減されます。

MDM自動登録の仕組み

  1. EntraID参加またはハイブリッドEntraID参加したWindowsデバイスは、Azure ADで構成されたMDMサービス(Microsoft Intune)に自動で登録されます。
  2. 登録後、Intuneを通じてデバイスにポリシーやアプリ、設定が適用されます。
  3. ユーザーまたは管理者がデバイスを手動でIntuneに登録する必要がありません。

MDM自動登録の利点

  1. 管理の効率化
    手動登録が不要なため、複数のデバイスを迅速に管理下に置けます。
  2. セキュリティの強化
    デバイスがAzure ADに参加した時点で、セキュリティポリシーやコンプライアンス設定が自動で適用されます。
  3. ユーザー負担の軽減
    ユーザーはAzure ADにサインインするだけで、デバイス登録が完了します。
  4. リモート管理の向上
    デバイスのリモート設定、監視、更新が容易になります。

MDM自動登録がサポートするデバイス

  • Windows 10/11
    • EntraID参加(Entra Join)
    • ハイブリッドEntraID参加(Hybrid Entra Join)
  • iOS/iPadOS、Androidデバイス(別途構成が必要)

主な利用シーン

  • 新入社員のデバイスセットアップ
    新しいWindowsデバイスをEntraIDに参加させるだけで、自動的にIntune管理下に置けます。
  • BYOD(Bring Your Own Device)環境
    ユーザーが個人デバイスを企業ネットワークに参加させる場合にも活用できます。
  • リモートワーク
    リモートで業務する従業員のデバイスを自動登録し、一貫した管理とセキュリティを適用します。

前提条件

今回は例として、Windows11Pro(ホスト名:HYPER-PC001)からEntraIDに参加し、EntraIDとIntuneへWindowsデバイスを自動登録をします。

WindowsデバイスをMicrosoft Intuneのモバイルデバイス管理(MDM)へ自動登録するには、以下のライセンスが必要です。いずれかのプランに加入していることを確認してください。

  • Intune単体ライセンス
  • Microsoft 365 Business Premium
  • Microsoft 365 E3/E5
  • Enterprise Mobility + Security (EMS) E3/E5

Intuneの無料試用版を契約していない場合は、こちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。

事前準備(自動登録設定)

Intune側で自動登録設定を実施します。

STEP
Microsoft 365 管理センターへアクセスします。
Microsoft 365 管理センターへアクセスします。

STEP
「管理センター」→ 「Microsoft Intune」をクリックします。
「管理センター」→ 「Microsoft Intune」をクリックします。

STEP
Microsoft Intune管理センターから「デバイス」→ 「Windows」をクリックします。
Microsoft Intune管理センターから「デバイス」→ 「Windows」をクリックします。

STEP
「登録」をクリックします。
「登録」をクリックします。

STEP
「自動登録」をクリックします。
「自動登録」をクリックします。

STEP
MDMユーザースコープから「すべて」にチェックし「保存」ボタンをクリックします。
MDMユーザースコープから「すべて」にチェックし「保存」ボタンをクリックします。

以上で、Intune側の自動登録設定は完了です。

Entra IDへの参加(デバイス自動登録)

Windows11Pro(ホスト名:HYPER-PC001)を Entra IDに参加させ、Entra IDとIntuneにWindowsデバイスを自動登録をします。

EntraIDに参加する方法は、こちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。

以上で、EntraIDに参加する方法は完了です。

EntraIDでデバイス自動登録確認

Microsoft Entra管理センターより、Entra ID上でデバイスが自動登録されていることを確認します。

STEP
Microsoft Entra管理センターへアクセスします。
Microsoft Entra管理センターへアクセスします。

STEP
デバイス」 →「すべてのデバイス」をクリックします。
「デバイス」 →「すべてのデバイス」をクリックします。

STEP
すべてのデバイス」にて、Windowsデバイス(ホスト名:HYPER-PC001)が確認できます。

MDMは、「Microsoft Intune」として表示されています。

「すべてのデバイス」にて、Windowsデバイス(ホスト名:HYPER-PC001)が確認できます。

以上で、EntraIDへのWindowsデバイス自動登録が完了しています。

Intuneでデバイス自動登録確認

Microsoft Intune 管理センターより、Intune 上でデバイスが自動登録されているか確認します。

STEP
Microsoft Intune 管理センターへアクセスします。
Microsoft Intune 管理センターへアクセスします。

STEP
「デバイス」→ 「Windows」をクリックします。
「デバイス」→ 「Windows」をクリックします。

STEP
Windowsデバイス(ホスト名:HYPER-PC001)が確認できます。
Windowsデバイス(ホスト名:HYPER-PC001)が確認できます。

以上で、IntuneへのWindowsデバイス自動登録が完了しています。

トラブルシューティング

EntraIDに参加できない場合は、以下のトラブルシューティングを確認してください。

EntraID参加時、エラーメッセージが表示され参加できない。

EntraID参加時、以下エラーメッセージが表示された場合はMicrosoft365管理センターからIntun無料試用版と同様に、「Azure Active Directory Premium P1(試用版)」も契約してください。

EntraID参加時、以下エラーメッセージが表示された場合は、Microsoft365管理センターからIntun無料試用版と同様に、「Azure Active Directory Premium P1(試用版)」も契約してください。

まとめ

今回は、IntuneのMDM自動登録で効率的なデバイス管理を実現する方法ついてご紹介しました。

MDM自動登録は、企業のIT管理プロセスを効率化し、組織全体のセキュリティ体制を強化するために欠かせない仕組みです。IT資産が増えるにつれ、手動管理では限界が生じますが、MDM自動登録を導入することで、組織はよりスムーズで確実なデバイス管理が可能になります。

特に、多くのデバイスを管理する大規模な組織や、リモートワークを導入している企業にとっては、管理の効率化とセキュリティ確保が同時に実現できるため、非常に有効なソリューションです。

今後のIT環境に適応するためにも、MDM自動登録を活用し、効率的で安全なデバイス管理を目指しましょう!

参考情報
本記事内の設定手順は、MicrosoftのMicrosoft Intune ドキュメントに基づいて解説しています。詳細な仕様については、公式ドキュメントも併せてご確認ください。

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